【書評】10分あれば書店に行きなさい/齋藤 孝

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10分あれば書店に行きなさい

皆さんは、1ヶ月に何回書店に行きますか?
また1ヶ月にいくらくらい本を購入しますか?

わたしは、週に1回程度書店に行き、Amazonでの電子書籍購入も含めると月に15000~20000円分の本を購入します。これが多いか少ないかの判断はひとまずお任せするとして……この『10分あれば書店に行きなさい』では毎日書店に行くことのメリットが書かれています。
本好きの方も、そうでない方も。この本を読むと、明日書店に行きたくなるかも?

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日本で1世帯が1ヶ月に買う本の金額は・・・1000円!

次に記す新聞記事を見て、私は愕然とした。  〈総務省の家計調査によると、2011年の1世帯あたりの書籍・雑誌・週刊誌の購入額合計は前年比4・1パーセント減の1万3725円だった。前年割れは3年連続。この間の減少額は1713円となり、週刊誌なら4冊以上買わなくなった計算だ。(以下略)〉 (日本経済新聞2012年4月10日付)

本文中で引用されている総務省の調査によると、1世帯が月に買う書籍や雑誌の金額は平均して1000円だそうです。
私の感想は・・・「少なっ!」でした。
だって、本屋なんてどこの駅にもあって、コンビニにも雑誌が沢山並んでいて、電車にはあんなに本を読んでる人がいるのに・・・!
たしかに言われてみると、田舎のおばあちゃんとかになるとそんなに読んでなかったかも・・・。
本が売れないとか書店が潰れてるとか、そういった情報は聞いていましたが、実際にデータとして聞くと改めていろいろと考えちゃいますね・・・。

1日10分書店に行こう

これが筆者の最大の主張です。タイトルにもなっていますしね。

基本的に、本書の提案はたった一つ、「1日最低10分、必ず書店へ行こう」だけだ。

私は本がけっこう好きなので、このまま業界が縮小するよりは、盛り上がったほうが嬉しいです。
本を読むと様々なメリットが得られる。書店に足を運ぶだけでもいいことがあるのです。
本書で述べられているメリット、その一部を紹介します。

書店に行くメリット

1.モチベーションを上げる効果がある

仕事や勉強など、やらなければいけないことはあれどもやる気が起きない。そんなこともあると思います。
そんなときに、書店に行くことによってモチベーションが上がると筆者は主張しています。

テンションやモチベーションの高い職場に身を置けば、自ずと仕事にも熱が入るだろう。逆に沈滞ムード漂う職場では、どれほど本人がやる気満々でも、やがて気力を削がれるはずだ。つまり私たちは、自分が思う以上に、場の影響を受けやすいのである。  ところが、学校にせよ職場にせよ、私たちはそう簡単に環境を選べない。あるいは、普段はいい雰囲気でも、何かのはずみで場が暗転することもあり得る。そういうときは、自分でモチベーションの上がる環境を求めるしかない。  では、それはどこにあるか。最も身近でリーズナブルな場といえば、まず書店である。誰もが気軽に訪れられる空間だが、そのポテンシャルに気づいている人は意外に少ない。書店とは、ただ本や雑誌が整然と並んでいる場所ではないのである。

確かに、環境や場を自分の思いのままにコントロールすることは難しいですよね。
そんな時には、書店に行って良いエネルギーを得ることが有効。
確かに、私は書店に行くと「自分の伸びしろが無限にある」ような気分になります。

2.通うことで、世の中の流れが見える

毎日書店に行き、特定の棚をチェックする。
書店では棚の本は日々新陳代謝を繰り返し新しい本が入ってきます。
一方で、ずっと棚に居続ける「名著」もある。
これらを「定点観測」することによって、押さえておくべき定番と、今社会で必要とされている「流行りモノ」とを両方抑えることが出来ます。

書店とは、『前向きの波があるプール』である

上に2点、書店通いのメリットを書きました。
書店には他にも様々ないい点があって、著者は書店を以下のように表現しています。

私が書店に対して抱くイメージは、「前向きの波があるプール」である。ドボンと飛び込むだけで、勝手に前方へ押し流してくれる。しかも、けっして早すぎず、遅すぎない。つまり、適度なパワーが満ちているのである。

けっこうこの表現が気に入って、読みながら「うんうん」と頷いてしまいました。

忙しくて時間がないよーという方には

忙しくて本を読む暇がない!という方。
筆者は「10分書店に行くくらいならなんとかできるでしょ?」と言っているので、ゼヒその10分を捻出してみてもらいたいです。
書店に行って本が買えたが、今度は読む暇が・・・
そんな方でもなんとかなりそうな「読み方」が本書で解説されています。

まず目次を見て、気になる項目をチェックする。10~15分しかないと仮定すれば、読める項目はせいぜい2~3個に限られるだろう。それが冒頭に並んでいる保証は、どこにもない。  当然ながら、この読み方はいわゆる「速読」ではない。一冊丸ごと、1ページを3秒程度で読み通すのが「速読」だとすれば、「ピックアップ読み」はそもそも読み通すという発想を持たないのである。あくまでも一部分だけをセレクトして、そこを普段のペースで読むだけだ。  そのうえで、3色ボールペンの活用を推奨したい。チェックした項目を読んで、基礎知識として重要と思われる部分を「青」、最重要と思われる部分を「赤」、個人的に面白いと思う部分を「緑」で、それぞれ線を引くなり囲むなりするのである。さらにページの角を折っておけば、後で見返す際にも便利だ。いずれも、適当で構わない。大胆に「汚す」ことで、イメージを脳に刻み込むのである。  買ったばかりの本に書き込むのは抵抗があるかもしれないが、これは所有者にしかできない特権だ。私の感覚でいえば、むしろ本は何かを書き込んでこそ自分のものになる。買ったかいが生まれるのである。

私は幸福にも本を読む暇は「有る」ので、ピックアップ読みよりはしっかり読んでいます。(もともと速めなのもある)
いままではずーっと「本はキレイに保つ!」を心がけていました。しかし、この本の著者の齋藤さんをはじめ、複数の「読書術」の本を読むと「本はよごしてナンボ」派が多い。
そこで意を決してボールペンで線を引きながら読むようになりました。
これ、オススメです。内容がスッと入ってきます。
小学生、中学生くらいのときにこの方法で読書をしていたら・・・
きっと国語のテストは90点でしたね。(漢字がニガテなので90どまりになりそう(;´∀`))

閑話休題

忙しい方でも忙しいなりの「読み方」をして、本から何かを得ることが可能です。
ここで、『レバレッジ・リーディング』に出てくる私のお気に入りの一言を述べておきましょう。

「読書が大事なことはわかっているけれど、忙しくて読むヒマがない」
という答えが返ってきます。
 しかし、これはわたしに言わせれば、まったく逆です。本当は、
「本を読まないから時間がない」
のです。(レバレッジ・リーディング/本田直之 より)

ちなみに、『レバレッジ・リーディング』では「本は二度見返すな」と書かれていますので、上で引用した「ページの角を折っておくと後で見返すときに便利」という部分とは一見反します。
しかし、『レバレッジ・リーディング』では「レバレッジメモ」という「読んだ本のエッセンスが詰まったメモ」を作ることを推奨しているので、対象が違うだけで「見返す」という行為そのものはやはり必要ですね。
私の場合には、このような「書評記事を書くこと=見返し」になっており、電車待ちの間などには本文の引用をEvernoteにクリップしておいたものや自分のブログ記事を見るようにしています。

ちょっと飛躍してしまった「国力増強論」

筆者の主張する書店通いのメリットとしてもう一つ、
みんな本屋に行く→書店や書き手が元気になる→面白い本が増える→みんな本屋に行く(以下ループ)
によって国の文化水準が上がり国力が高まる、と述べています。

ちょっと「風が吹けば〜」のような感覚も覚えつつ、でもまぁ確かに一人ひとりの日々の行動の変化が国を動かす可能性があると思えばロマンがありますね。

ソファに寝ながら記事まとめ

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10分間の書店通い、確かに実行が難しい方も居るかもしれません。
ですが、「書店にはパワーがある」という点については私は賛成です。
本書では書店に行ったらどこを見ればいいのか、本の選び方つき合い方などなど、書店に行く事で自分を高めていく具体的な方法についても言及されています。
この通りに実践してみると、確かに毎日が変わるかもしれません。
私が本をそれなりに読むようになってまだ1年ちょっとですが、大分「変わったなぁ」と思うことが増えてきました。
書店にはエネルギーと安らぎが満ちています。
大変なときこそ、本。
さあ、あなたも明日の仕事の帰りに、書店によってみませんか?

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